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建設現場では様々な事故が起こっている!建設労働災害の実態

業者別に見てみると、建設業者は他業種よりも多くの死亡事故が発生している事がわかります。ある企業リサーチによると建設業の労働者数の比率は全産業の約10%ですが、その中で死亡災害の比率は約35%という大変高い結果になっています。建設業者の労働災害の実態について見てみましょう。

【建設業における死亡者数と多い災害】

建設業全体で見ると労働者死亡者数は年々減少傾向にありますが、墜落による死亡災害数は毎年全体の40%前後と高い数値になっています。墜落災害事故の詳細を見てみると、足場からが最も多くその発生割合は全体の20%前後を占めています。更に足場からの墜落について、詳細を見ていくとすでに組みあがった足場での作業中、または移動中の墜落が最も多く57%となっています。その次に多いのが、足場の組み立て途中や、解体作業中の災害が35%程度となっています。

【具体例】

足場の組み立て、解体作業中の事故については下記のような事があります。足場の組み立てや、解体作業中に手すりがない為バランスを崩した作業員が墜落する事故や、交差筋交いのみでは開口部が広く、足場上での作業員が墜落する事故などがあります。また、足場の上から物が落下して下にいる作業員が怪我をしたり、足場の組み立てが不十分で足場が崩壊、倒壊する事故も起きています。

【事故を予防するには】

上記のような事故を予防するには、足場の全層に二段手すりやつま先板を設置したり、足場の安全点検、手すり先行工法の取り入れなどを行う必要があるでしょう。更に海外に目を向けると他の先進国では日本に比べ安全対策が充実しています。実際に建設業で起きている死亡事故数を比較してみると、日本はドイツの2倍、イギリスの3倍以上の高い死亡率となっています。これは、先進国で取り入れられている足場安全対策の中の機材の設置義務や、安全点検制度の有無、チェックリストの活用などが日本ではまだまだ不十分だからでしょう。このような災害発生率を少なくする為には、日本の建設業でも先進国の安全対策を取りいれ、規定を厳しくしていく必要があります。

【まとめ】

海外と比較すると、日本の建設業界では安全対策にまだまだ不十分な点が多くあり、それが死亡事故や災害の発生率に繋がっていると考えられます。これらの対策として今後は、日本でも足場からの墜落・転落災害の発生状況から危険性を細かく分析し、足場安全対策を充実させていかなければなりません。

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