事務所や資材置き場・倉庫などの万が一のリスクに対して、補償される賠償責任保険があります。保険に加入している会社は多いのですが、意外と見落とされているのがこのような施設賠償責任保険ですので補償内容や、保険料等についてこの機会に詳しく知っておくとよいでしょう。
【施設賠償責任保険】
このような、様々な施設において賠償責任が生じた場合に利用できるのが「施設賠償責任保険」といいます。例えば、資材置き場の管理不備によって近隣の住民に怪我をさせてしまった場合や、事務所からの水漏れで、階下に損害を与えた場合、事務所の看板が台風などの強風にあおられ飛ばされて、通行人などに怪我を負わせた場合などがあります。このように、施設、設備、用具等の構造上の欠陥や管理不備や不注意による事故などが保険の支払いの対象になります。
【保険金の種類】
保険金の種類は下記のようなものがあります。
・損害賠償金
法律上の損害賠償責任に元づき損害賠償請求権者に対して支払うべき治療費や修理費など
・損害防止費用
事故が発生した場合の損害の発生または拡大の為に必要な費用
・権利保全行使費用
発生した事故に対して、他人から損害賠償を受ける事ができる場合その権利の保全または行使する為に要した費用
・緊急措置費用事故が発生した場合のそれに要した費用
・協力費用保険会社が発生した事故の解決に関する費用
・訴訟費用、弁護士費用など
【付加できる特約】
施設賠償責任保険に特約として付ける事ができるものの1つとして、漏水補償特約があります。これは、給排水管からの蒸気や、水の漏出、いっ出などに起因して他人の財物を減失、破損、汚損した場合などの損害に対して保険金が支払われるものです。その他にも、工事発注者責任補償特約、飲食物危険補償特約、借用イベント施設損壊補償特約などがあります。気になる方は保険会社に相談してみましょう。
【契約前に確認すべき事】
それでは、契約前に確認しておく事について下記のようなものがありますので覚えておきましょう。
・補償内容の確認
保険金が支払われる場合と、支払われない場合などを確認しておきましょう。
特約として付加できるものの確認
・保険期間
保険の対象になる期間がいつからいつまでか確認しておきましょう。
・保険料と支払い限度額
毎月の保険料と、賠償責任が発生した場合に支払われる補償額の上限を確認しましょう。
【まとめ】
事務所や資材置き場・倉庫には、日ごろ気を付けていても万が一のリスクがたくさんあります。現在賠償責任保険に加入していない会社は、これらのリスクと責任をもう一度しっかりと考え自社がそれに対してどのように備えていくのかを考えておく必要があります。