近年工場での災害や事故が多く発生しており、中には悲惨な死亡事故も起きています。工場関係者や、現場で働く人達には、死亡事故を最大限軽減させるための3つの方法について、ぜひ知っておいてほしいと思います。
【1.リスクアセスメント】
多くの企業は、安全装置の導入だけで安心しておりそれが故障しない、安全装置が作動した後には問題は発生しないという前提でいるため万が一の対策が不十分であったり、対応が遅れるというリスクがあります。
企業は事故や、災害がいつ発生するかわからないということを想定して、万が一に備え対策を取ることが重要になってきます。
【2.現場にいる人の対応力の低下】
近年多く発生している事故を見ると、現場の人材の対応力の低下に起因するケースが増えていることに気づきます。例えば、工事現場にいる作業員の高齢化や、万が一のリスクに対するリスクアセスメントの伝承が不十分であったり、ということがあります。これらが原因で、事故や災害に繋がる危機管理能力が低下し、事故の原因特定や、対策について考えられる人物が少なくなっていることが大きな問題になっています。
今後は、これらを補うために現場にもITを導入していくことが検討されています。
【3.予算不足】
また、防災対策にかける予算が不足している事も挙げられます。特に中小企業や、下請、孫請け企業では製造設備の新規導入などに予算を割かれてしまうケースが多く、防災対策の予算がなかったり、あったとしても防災対策に対して十分に予算をかけることができず中途半端な防災対策になっている場合が多くあります。
【事故が起きたら】
では、実際に事故や災害が起きたら、どのようにして作業員に危険を知らせるかが重要になります。例えば、気象庁から発信される「緊急地震速報システム」を導入したりすることで、作業員を安全に迅速に避難させることができます。また複数個所の建物内にいる作業員に対しては、それぞれの放送設備を設置すると多額の費用がかかります。
このような場合は、信頼性の高い無線を利用するとコスト面も大幅に削減しながら、安全に防災対策をすることができます。
【まとめ】
工場での死亡事故や災害対策は、これで万全ということはありません。経営者は勿論ですが、そこで働く者全てが起こりうる様々なリスクを想定し、リスクの洗い出し、対策を常に行うことが重要になります。