建設現場は常に危険と隣合わせである為、様々な安全管理や法令の遵守が求められます。しかし、実際にはこのように多くの危険が潜む建設現場において経営責任者と従業員の間には大きな意識の差が生じているのです。
【安全確保は経営者の責任において】
会社の社長は、安全管理の最高責任者であることから従業員に対して絶えず、注意喚起をする必要があります。社長は、安全に対する方針などを明確に打ち出し、従業員すべてに周知徹底させる事が大切です。またこの時に経営者は安全対策を計画し、それを実施し、確実に現場で行われているかをチェックし、きちんと安全がなされていない場合はそれに対しての処置をする事で末端まで安全の徹底が行われます。しかし、経営者がいくら安全管理や法令の遵守に奮起しても実際にそこで作業を行う従業員との間に安全に対する意識や認識の低下があります。これらに対する対策を見てみましょう。
【従業員にも安全管理を意識させるには】
毎日現場で作業をしていると、作業員はそこが滑りやすい場所と認識しながらもその現状に段々と慣れてきます。その為、どうしても油断が生じそれが安全意識の低下にも繋がり危険性がさらに増すという悪循環が生まれます。このような現状を打破する為の具体的な方策を見てみましょう。
・現場に滑り止め防止の塗料を塗る事
・転倒や、落下など過去に遭った事故や災害例や、外注先や顧客等で発生した社外の事故などの災害例を作業員に伝え日常の作業でも危険性が高い事を常に意識させる。
・従業員に事故や災害を常に意識してもらう為に、各部署のリーダーは各個人に災害ゼロを目指す行動宣言をしてもらう。
・毎日健康のチェックを行う
などがあります。
【安全管理や意識に差が出る原因】
経営者と従業員間で、安全に対する意識に差が出るのはある程度は仕方がない事と言えるでしょう。これは、安全管理におけることだけではなく全ての事に対して、経営者と従業員はその立場が全く違い、責任の所存も違いますし、労働に対して支払われる報酬も全く違うからです。私達は、自分に何かしらの利益や得がある事や、損失が生じる危険性のある場合でなければ自ら行動を起こそうとはしません。経営者は、このように自身と従業員は違うのだという事をまずは理解しその上で安全管理を遵守して貰えるような有効な方策を考えていく必要があります。
【まとめ】
経営者と、従業員の間には安全意識や認識については差が生じる事はある程度仕方のない事です。それでも、悲惨な事故や災害が起こると賠償責任などが生じるだけでなく企業の信頼やイメージも大きく低下し経営難に陥るケースもあります。これらのリスクについて、経営者も従業員も十分に理解しておく必要があります。