menu

重要!経営者が負担する従業員の社会保険料は意外と多い

経営者は、従業員を雇った場合に企業として負担する社会保険料についてしっかりと理解しておく必要があります。なぜなら、社会保険料の企業負担は思っていたよりも大きく、従業員数が多くなるほど企業負担は大きなものになるからです。経営者が負担する社会保険料について詳しく見ていきましょう。

【社会保険の加入義務】

社会保険は、健康保険、厚生年金、雇用保険、労災保険の4つからなり企業はこれらの社会保険への加入義務付けられています。社会保険の加入義務については、法人及び5人以上の従業員がいる個人事業主は一部の例外を除き原則加入の義務があります。またそれぞれの社会保険によっても下記のように、加入の要件が少しずつ違いますので注意が必要です。

・健康保険 社員は原則加入義務があり、パートでも常用的な雇用の場合は加入義務があります。

・年金保険 社員は原則加入義務があり、パートでも常用的な雇用の場合は加入義務があります。

・雇用保険 社員は原則加入義務がありますが、法人の代表者は加入できない

・労災保険 従業員を雇用した時点で必ず加入しなければならない

【社会保険料の企業負担】

では、実際に企業はどれくらいの負担を負う事になるのでしょうか。2013年9月で、サービス業を経営する社長が39歳以下の従業員を採用した場合を例に見てみましょう。社会保険料率は、それぞれ下記のようになっています。

・健康保険 社員負担 4.985% 会社負担 4.985%

・厚生年金保険 社員負担 8.560% 会社負担8.560%

・雇用保険  社員負担0.50%、会社負担0.850%

・労災保険  社員負担なし 会社負担 0.30%

合計で、社員負担は14.045%、会社負担は14.695%です。

社員負担の14.05%は、毎月の給料から天引きされる仕組みになっており、その他の約15%程度は企業が負担する社会保険の金額になります。

【実際の保険料負担はどれくらい?】

では、実際に上記同条件で給与が30万円の社員の負担を見てみましょう。社員負担は、健康保険14,955円、厚生年金25,680円、雇用保険1,500円合計42,135円となります。これに対して、企業負担は健康保険14,955円、厚生年金25,680円、雇用保険2,550円、労災保険900円の合計44,085円が毎月の負担額になります。年間で計算すると、約53万円程度の負担額となります。従業員が10人いた場合、企業は5百万円以上の社会保険料を負担する事になります。

【まとめ】

企業の社会保険料の負担は、思っていた以上に大きい金額である事が理解できたでしょうか?経営者となる人は起業前に、これらの保険料負担をしっかりと考え計画的に資金作りをしておく必要があるでしょう。

リスクに備え企業はリコール製品回収保険の加入を検討しよう

知らないと怖い!施設賠償保険とは?その補償内容と必要性

関連記事

  1. 要注意!企業の製品回収に関わるリコール費用の対策は充分?

    製品のリコール件数は年々増加傾向にありますが、リコールリスクに対する備えは万全でしょうか?商…

  2. 経営者も労災保険に加入できる!万が一のリスクに備え加入しよう

    労災保険は、従業員に対して災害を補償する国の保険ですが、条件によっては経営者も労災保険に加入する事が…

  3. 多くの経営者が勘違いしている!経営の真の目的は利益ではない

    企業とは何か、経営とは何かと問われると多くの経営者は「利益を生み出すもの」と答え「営利を目的とする組…

  4. 企業の経営者が知っておく必要のある日本での節税の基礎知識とは?

    日本の法人税の税率は年々下がっており、平成30年4月1日以後に開始する事業年度は、普通法人全て23.…

  5. 実態!建設業を取り巻く問題とは?これらの問題の改善策

    建設業界を取り巻く環境は年々悪化しており、低価格による過当競争や、人材不足などが大きな問題となってい…

  6. 工場作業の多い製造業のリスク!どのように対応する?

    企業を取巻くリスクは年々増加しており、それは業種や業態によって多岐にわたります。製造業におけるリスク…

  7. 要注意!経営者が厚生年金に加入できる条件とは?

    会社の経営者は、自社の厚生年金に加入できるのでしょうか?法人役員の場合、社会保険の加入の判断が難しく…

  8. 中小企業で問題視される人材不足を解消するために必要なことは?

    中小企業の場合、求人を出してもなかなか人材が集まらず、新規採用に至らないまま人手不足に陥りやすい状態…

PAGE TOP